夢について

2009年のある日、パソコンに向かいランジェリーで世界を征服する計画を書き始めました。目標が高すぎると思ったことはなく、自然と実現可能なように思えたのです。自分の計画は現実的なのか?それとも夢が大きすぎるのか?
ビジネスの世界において、夢見る人と現実的な人のどちらのほうがよいのでしょうか?
Etscapeの創設者であるMarc Andreessenの記事の中で、会社を立ち上げたばかりの熱心な起業家に対して「夢を追いなさい」とアドバイスすることは最悪なことだとありましたが、5年前の私はその彼の主張に反対でした。
私達デザイナーは頑固でエゴイストです。何かを創造する時、顧客が自分と同じく高揚して、買い物をしていただくことを信じています。5年前、私は自信に溢れ、同時に単純でもありました。そして他の起業家と同様に夢を追い始め、自分の作る商品は世界を征服すると信じしていました。
Andreessenの主張が今やっと理解できたように思います。世界は他のファッションデザイナーを実際に必要としているのでしょうか?私は疑います。何かを始めることは素晴らしいことだけれども、どうしたら情熱を燃やし続け、成長し続けることのできるのでしょうか?ビジネスには何か意味があるはずです。その分野に価値を与える必要があります。それはすごく簡単なようで、顧客にとっては大切なことなのです。
私は運が良かったと思います。人々に商品を気に入っていただき、価値を感じてもらえるようになりました。5年という短い期間で焦点を合わせながら成長することができる声明を見つけました。けれどそれは簡単なことではありませんでした。私は徐々に手を汚していきました。何度も同じ事を繰り返し。いつか突然自分の商品が完璧になり日を浴びると願いながら心地の良い寝室に何年も過ごしているようなものです。試す、顧客の意見を聞く、開発をすることの繰り返しによって価値を発見し、完璧に近づいていくのです。けれど、時には完璧である必要はないものもあります。完璧はつまらないから。
私は何事も簡単に諦めないエゴイストで現実的な性格です。もし何かうまく事が運ばない時は解決策を考えます。時には商品がまだ市場に合わないこともあるでしょう。商品自体が良くない時もあるかもしれない。分析、変更、再び試すということを繰り返す必要があるということを意味しています。諦めることはありません。特に自分の直感が正しい方向に向かていると感じている時は。
ビジネスを運営するための私の頑固さはたくさんのドアが未だに閉ざされていると感じているからです。そして、私たちのコレクションが世界の最良なお店で販売されているためでもあります。ニューヨークのオープニングセレモニーから東京のオペークまで、私たちは素晴らしい世界的なファンクラブ作り上げています。全ての人があなたを好きになる必要はありません。あなたの旅路ではたくさんの人があなたの考え方を変えようとします。けれども彼らに時間を与えることによって、彼らはその考えから抜け出すことができます。最も難しく重要なことは自分自身に誠実でいるということです。ゴールを見据えて。あなたを助けようとする人の意見を聞き入れながら自分の路線を突き進むこと。
もう一つ確信していることがあります。夢を描くべきです。夢は大きく!起業の旅を進める経験は貴重です。挑戦してみなけれは知ることはありません。計画が思った通りにならなくても変化を恐れてはいけません。なぜなら、夢さえ変わることもあるのですから...
The article was first published in Estonian daily business newspaper "Äripäev".